タクシーの不思議2 / 会社タクシーと個人タクシーの違い / 拘束と自由のつり合い
前回、タクシー車内が無音の話をしたけれど、僕は次に疑問に思うことがあった。それは
「会社契約タクシーと個人タクシーってどう違うの?どっちが儲かるの?」ということだ。
両親が関西人だけあってお金の流れは気になってしまう。かなりゲスい話ではあるけれど、全国にあれだけのタクシーがうじゃうじゃいる中で、会社に所属しながら運転する方と、個人事業主として個人タクシーを営む方もいる。ではどちらがどういういい事と悪い事があるのか、こちらもインタビューしてみた。事前の勝手なイメージだけれど、個人タクシーの方が断然いいと僕は思っていた。
あとこれも僕の経験とイメージではあるけれど、話し好きで、とりあえず話しかけてくる運転手さんは大体個人タクシーな気がしている。自由なのだろうか?
「はい、どうぞ〜」
「◯◯までお願いします。」
「◯◯ですね。了解しました。どう行くか希望はありますか?」
「いや、どの道も対して変わらないのでどっちでも大丈夫です。大体タクシーに乗ると道を聞かれるんですが、必ず聞かないといけなかったりするんですか?」
「そういう決まりではないんですけど、たまに『こっちの道がいい』という方がいらっしゃるので、こっちとしては『たぶんあっちの道が早いだろうな』って思っても、一応聞くようにしているんですよ。」
「へぇ面白いですね。確かに好きな道・嫌いな道ってありますからね。」
「お客さんはよくタクシー乗られるんですか?」
「そうですね。最近多いですね。だからいつも運転手さんの好きな道に任せています。運転手さんは個人タクシーですか?」
「そうですよ。」
「個人タクシーって、会社契約よりやりやすいんですかね?」
「そうですね。まず個人タクシーってタクシー会社で働いた経験がないとなれないんですよ。」
「あっ!そうなんですね。パパッと始められるものじゃないんですね。」
「そうなんですよ。昔は10年とか言いましたかね。会社に所属して経験を積んで、試験を受けてやっと個人タクシーになれるんです。小泉政権の時にタクシーの法律が緩和されてすごくタクシーが増えました。しかし、そこからまた法が改正されて、今は個人タクシーになれる人数は決まっているんです。上の人が辞めたら下の人が入れるって感じなんですよ。」
「なるほど!その試験って難しいんですか?」
「どちらかというと受かる試験というより、落とす試験なんです。」
「なるほど。やっぱり個人タクシーの方がやりやすいんですか?」
「個人だといい点があります。1つは何より"時間が自由"だということ。会社だとどうしても拘束時間があって、その時間内は走らないといけない。けれど個人だと時間が自由です。金曜日とか比較的お客さんが捕まりやすい日は走って、土日などの捕まりにくい日は休みにする。あとは子供を病院に連れていくとか、ちょっと体調が悪いから午後から働きたい時も調整ができます。」
「ふむふむ。実際、個人の方が儲かるものなんですかね?」
「会社契約の場合、大体売り上げの4〜4.5割は会社に持ってかれてしまうんです。その残りが運転手に入るわけです。もちろん会社からは車の維持費や燃料費は支給されます。その点個人の場合、10割自分の手元に入ります。ただし、燃料費などは自分で持ちますのでそこは諸経費が必要になります。ただ、事故とかがなければ、諸経費は3〜3.5割ほどで抑えることができるので、取り分は会社より2割前後は儲かることになります。」
「なるほど。あっ!そこを右でお願いします。」
「右ですね。ただ、時間に融通が効くからってサボっちゃったら給料がなくなってしまうので(笑)、自分でちゃんと調整できる方は個人タクシーの方がいいと思いますよ。」
「あっ!そこで停めてください。色々ありがとうございました。」
「いえいえ、ありがとうございました〜。お忘れものないように。」
ある程度の拘束の中で働くか、自分を律しながら働くか。自分の性格を考えたら、おのずとどちらがいいか見えて来るのかもしれない。タクシー運転手も、ちゃんとサラリーマンだった。
さらに気になったのはタイヤの話。
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[LIVE情報]
急ですが、今週monokann服部がやっているバンド"Lamb"のライブがございます。
感情むき出しにするので、お休みの方もお仕事の方もフラッと来てみてください!
7月27日(木)
@新宿SAMURAI
出演時間:20:15〜20:40(予定)
チケット:¥1500+1drink
アクセス:http://live-samurai.jp/access/
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https://okmusic.jp/news/184741
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*引用/参考資料
・タクシーの運転手さん
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