"魅力"とは何か? / カロリーメイト × WIRED × アドルフ・ヒトラー / ベルギービール"VEDETT" 特製ラベルの作り方
魅力的な物
魅力的な会社
魅力的な人
じゃあ、"魅力"ってなんだ?
魅力を感じる時はどんな時か?
photo: flickr - Luis Angel Sanchez Gil
「あの人は魅力的な人だ。」「あの会社には魅力がある。」そんな風に使われる"魅力"という言葉。けれど、難しいのは、魅力とは個人の思いや感じ方で全く変わってきてしまうことです。例えばAさんがBさんを魅力的に思っていても、CさんはBさんを魅了的に思っていないことがあります。しかし、そこには何かしらの共通点があるはず。
一体"魅力"とは何なのでしょうか?人は人や物に対して何を読み取って"魅力"を感じているのでしょうか?そして、誰かに"魅力"を感じてもらうには何が必要なのでしょうか?
魅力的なコマーシャルとは?
movie: 大塚製薬 カロリーメイト CM 「とどけ、熱量。」篇
大塚製薬から1983年4月に発売が開始されたバランス栄養食"カロリーメイト"(※1)。今では、コンビニやドラッグストアなどで手軽に手に入るようになり、その手軽さから学生や社会人の常備食になっています。
そんなカロリーメイトは2012年、あるCMで大きな反響を呼びました。
それが「とどけ、熱量。」
中島みゆきさんの名曲『ファイト』。女優・満島ひかりさんが校舎に向かって、まっすぐな声と堂々とした姿で歌う。真夜中の勉強机にはカロリーメイトが置かれ、最後に「とどけ、熱量。」というシンプルなキャッチコピーが流れます。
このCMのアートディレクターを務めたのが博報堂の榎本卓朗さんです。榎本さんは、大塚製薬に『ファイト』を使った企画をプレゼンしました(※2)。
既に頑張っている人に、これ以上声高に「頑張ろう」とは言いたくない。とはいえ、変にひねったりはせず、まっすぐに応援する気持ちを歌にのせて届けたい。
このCMは、テレビのみならずYoutubeでも大きな反響があり、"バランス栄養食"のみだったカロリーメイトのイメージを、受験生を励ます"お守り"のような存在にしました。
魅力的な会社とは?
人々が生きるため、支えるため、楽しむために、生活の一部である会社。現在日本には400万以上の企業があると言われますが、あなたの会社は魅力的な会社でしょうか?
テクノロジーで未来を考察し続けるメディア"WIRED (ワイアード)"。その雑誌 VOL.23のテーマは「いい会社」です(※3,4)。その中で、クロネコヤマトでお馴染みのヤマトホールディングス社長 山内雅喜さんの言葉があります。
「ヤマトには『変えるべきもの』と『変えるべからざるもの』がある。」
「変えるべきもの」とはサーヴィスや制度、しくみのこと。当然時代とともにライフスタイルや価値観、環境が変わるなかで、何が「世のため、人のため」になるのかもだんだんと変わっていく。それは変化させていかなければならない。
そして「変えるべからざるもの」とは、そうしたサーヴィスの土台となるヤマトの価値観です。その価値観の大事なひとつに「全員経営」があります。現場から経営陣までが「自分こそがヤマトの代表である」という自覚を持ち、常に考え、行動するというものです。
また、アートやファッションのブランディング を手がけるSIMONE INC.のムラカミカイエさんは企業についてこう話します。
「ぼくたちが感動したり共感したりするモノやサーヴィスを提供する企業の中心には、必ず、リベラルアーツ、つまり教養があります。翻っていえば、それなくして、歴史的な文脈上、いま必要とされるもの=社会を正しく導くモノはつくれないし、単に目新しいソリューソンを提供するだけでは、人の心を動かすことはできない、ということです。」
正義も悪も魅力を持っている
photo: RAW STORY
movie: 映画「帰ってきたヒトラー」予告編
ナチス政権を率いた元ドイツ国首相"アドルフ・ヒトラー"。彼は、圧倒的なカリスマ性と権力を武器に、ユダヤ人迫害など残虐な活動をしてきました。しかし、なぜ人々はそんなヒトラーに心を掴まれてしまったのでしょうか?
著書"人間的魅力の研究"で知られる伊藤肇(はじめ)さんは冒頭でこう述べています(※5)。
たとえ、そいつが悪党とわかっていても、魅力があればどこまでもついていくし、反対に善人でどんな立派なことをいっても、魅力がなければ、論理とか、イデオロギー(政治・社会思想)だけではついていかない。それが人間である。
ヒトラーを好きだという人はまずいないであろう。それでも、ヒトラーという人間は、反感をもっている相手でも、一度、その前へ出て、眼をみたり、声を聞いたりしているうちには、いつの間にか、その虜になってしまうような怪しい魅力があったという。
ヒトラーは演説する際、聴衆が自分に目を向け沈黙になるまで"間"を大事にしていました。演説内容もアドリブのようで綿密に、いかに聴衆の興味を引くかを考えていました。演説する際も、まっすぐな眼差しで、社会の問題点を定義し、聴衆を鼓舞するよう力強く、声を大にして訴えかけていました(※6,7,8)。
また、大の読書家で、1日に数冊の本を読んでいたと言われ、その特徴は、ディムール・ヴェルメシュのベストセラー小説「帰ってきたヒトラー」内でも描かれています。その映画内では、2014年にタイムスリップしたヒトラーが現代の情報を集めるため、売店では新聞や雑誌を読み漁り、街角では人々が抱える社会への悩みを聞きインタビューを重ねていました(※9)。
魅力とは"メッセージ"があること
photo: flickr - alan guido
CM、会社、悪党。良いことも悪いことも総合して共通する部分があります。
それは「"メッセージ"が込められている」ということです。
"メッセージ"、それは"意思"と言い換えられるかもしれません。受験生を応援したい、社会のため人のために働きたい、聴衆を巻き込み自分の考えを伝えたい。それら全ての中に、人が頭を悩ませたどり着いた一つのメッセージが込めらています。人々は、その強くまっすぐなメッセージに心動かされ、"魅力"を感じているんだと思いました。
自分の周りを見渡してみてください。きっと人真似ばかりしている人や、誰かの言いなりになってへこへこしている人からは魅力を感じないと思います。そこには自分の意思が入っていないからです。
伝えたいこと、届けたいこと、頑張りたいこと、諦めたくないこと、そんな意思がある人は、いつも自分を持って活動していけば、きっと魅力的な人になれますし、魅力的な物を生み出せると考えています。
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ベルギービール"VEDETT"のメッセージ
photo: ヴェデット- Vedett (@Vedett_Japan) | Twitter
photo: Instagram - vedett_japan
photo: Vedett(@vedett) | Twitter
photo: Vedett(@vedett) | Twitter
特徴的なマーケティング手法で世界中の人を美味し楽しませているベルギービール”VEDETT(ヴェデット)”。特に"VEDETT EXTRA WHITE"は、とにかく人気です。
[monokann味解説]
柑橘系のような爽やかな香りが広がり、飲み口は軽くすっきりとした酸味と、優しい小麦の甘みを感じます。味わいは少ない苦味でとてもフルーティ。オレンジピールやコリアンダーが入っていることによるスパイシーさは何口飲んでも飽きが来ません。アルコール感は4.7%ですが、もっと低く感じるほどお酒が苦手な人でも(ガブガブ?)飲みやすいホワイトビールです。
また、VEDETTは「飲んだ人たちが有名人になる」というコンセプトの下、"GET FAMOUS"(日本だと"BE A STAR")という取り組みを行っています。それが、ラベル裏面の写真です。ホームページで写真を投稿すると世界のどこかで自分の顔が載ったVEDETTが販売されるっていう社長の遊び心(注:全部ではないらしい)でこの活動は始まりました。家族や友人へのプレゼント用でも作成できるんです。
今回はそのやり方を紹介しましょう。
BE A STAR! BE A VEDETT! 特製ラベルの作り方
① VEDETTのホームページにいく
② ホームページ上のメニュー(または 一番下までスクロールし)から"BE A STAR!"を押し、「スターになる!」ボタンを押す
※「オリジナルボトルを注文する!」を選べば、自分特製ラベルが付いたオリジナルボトルを注文できます。(6本 or 24本入り)
③ 利用規約を確認し、「同意する」にチェックを入れる
④ 利用規約と同じページ上の「白くまの赤い部分」をクリックし、
自分のデータから好きな写真を選ぶ
⑤ 左の白黒写真部分(元の写真)から、ラベルにしたい範囲を切り取る
⑥ ラベルにする範囲を決めたら、下部の赤枠「ラベルを作成」を押す
※別の写真にしたい場合は、「写真を選びなおす」を押す
⑦ 応募フォームに必要事項を入力し、下部の赤枠「確認画面に進む」を押す
※登録したメールアドレスには「ラベル応募が完成しました」というメールが来るのみで、他に情報メールなどは来ませんのでご安心ください。
⑧ 内容を確認し、下部の赤枠「送信」を押す
⑨ 応募完了!!お疲れさまでした。登録したアドレスに連絡が入ります。
参考)応募完了メール
最後に
あなたのラベルの付いたVEDETTと出会える日を楽しみにしています。
暑い日が続いてきましたので、ビールが飲みたくなってきちゃいました。
楽しいビールライフをお送りください。
かんぱい!
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*参考資料
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1. カロリーメイト公式サイト
2. 榎本卓朗の仕事 博報堂デザインドリブンプロジェクト篇 VOL_1 - 高瀬由紀子/榎本卓朗(CCC MEDIA HOUSE / 2016年4月)
3. 雑誌『WIRED』VOL.23 2016年6月10日(金)発売。特集は「いい会社」。|WIRED.jp
4. WIRED VOL.23 Good Campany いい会社
5. 人間的魅力の研究 - 伊藤肇(日経ビジネス人文庫 / 2000年11月)
7. 我が闘争 - アドルフ・ヒトラー(角川書店 / 1973年10月)
8. アドルフ・ヒトラーの演説
9. 帰ってきたヒトラー - ディムール・ヴェルメシュ(河出書房新書 / 2016年4月)
*other
*related
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【Lamb音源】
Lambのプレイリストを公開しています。1曲1曲から何かを感じてもらえたらうれしいです。ライブ情報も公開していますので、随時お知らせいたします。
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